ご挨拶 日本脳神経外科学会 第79回学術総会

ご挨拶 日本脳神経外科学会 第79回学術総会

一般社団法人 日本脳神経外科学会
第79回学術総会 会長 伊達 勲
(岡山大学大学院 脳神経外科教授)

一般社団法人 日本脳神経外科学会 第79回学術総会を2020年10月15日(木)~17日(土)の3日間、岡山にて開催いたします。すでに会員の皆様にはお知らせした通り、COVID-19 感染症の影響により、今回は現地開催+Web 併催となります。Web 併催により、ほとんどの発表をオンデマンドで11月末までご覧いただくことができます。岡山での開催は前任の大本堯史教授が主催された2001年以来、19年ぶりであり、伝統ある本学術総会を担当させていただくことを大変光栄に存じます。

規模は縮小しましたが、予定しておりました特別企画、文化講演、シンポジウム、3Dセッション、領域講習、共通講習、共催セミナーなどの企画ものは全て、6会場で行えるようプログラムを組むことができました。また、演題応募数は2,200題で、従来とあまり変わらない数となりました。会員の皆様に心より感謝申し上げます。

今回の学術総会のテーマは「人材育成:知識・技術そして夢を伝える」です。私たちは臨床・教育・研究に日々力を注いでいます。脳神経外科のさらなる発展のためには、人材育成は私たちに課せられた最も重要な任務の一つです。各 subspecialty の最新情報、先端テクノロジーとテクニック、AI/VR/5G等のイノベーションを次世代に伝え、新しい時代を開いていく学術総会にしたいと思います。今回のポスターは、テーマに沿ったイメージで、岡山市在住の画家、村田 收 様に(タイトル”Brain Secret”)、題字は書家の村田 香葉 様に描いていただきました。心に残るファンタジー溢れるポスターと自負しています。

文化講演は俳人の夏井 いつき 先生にお願いしました。木曜日午後7時からのTBS系列「プレバト!!」での愛ある毒舌指導でおなじみで、全国高校俳句選手権大会「俳句甲子園」を創設された方です。俳句の普及と若い人の教育に長年取り組んで来られた先生のご講演が楽しみです。

初日の最初のセッションで今回の学会のテーマである「人材育成」の特別企画を行います。また、本年が故 佐野 圭司 先生の生誕100周年ですので、その軌跡を今にたどる特別企画を準備しました。「二刀流の時代を生きる」「英語力を鍛える そして」の特別企画にもご期待ください。その他、学術委員会企画の「人材育成の為の on the job training, off the job training」も学会テーマに沿った内容となっています。

「3Dで学ぶ脳神経外科手術」を3日間行います。3D視聴が可能なのは現地のみとなりますが、Webでは2Dで視聴できるように配信いたしますので十分勉強していただけます。日本神経学会との合同シンポジウムでは、てんかん・認知症について内科・外科双方の視点からの講演を行います。また、各 subspecialty 領域のシンポジウム、横断的シンポジウム、共催セミナー、で脳神経外科のあらゆる分野を学んでいただけると思います。

医学生や研修医を対象とした人気の Green Project は、今回は Online GREEN Project として全国から Web で参加いただく企画にしました。次世代を担う脳神経外科医が参加者の中から多く誕生することを願っています。

「晴れの国」岡山の10月は空高く風爽やかです。ウィズコロナ、アフターコロナを見据えた新しい形態の学術総会の第一歩として現地開催+Web 併催を成功させたく存じます。皆様のご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。